最近、コーチングを受ける中で、自分のなかにある「自慢したい」という感情について考える機会があった。
最初は、あまり良い言葉ではないように感じた。
「自慢したい」というと、どこか自己顕示欲のようにも聞こえるからだ。
でも、改めて自分のこれまでを振り返ってみると、この感情は、自分にとってとても大切なものだったのかもしれないと思うようになった。
ミニ四駆とガンプラが教えてくれたこと
小さな頃から、私はものづくりが好きだった。
ミニ四駆やガンプラ作りに夢中だったし、小学生の頃は、通学路にあった洋品店の店頭に並ぶ新しいガンプラを見るのが楽しみで仕方がなかった。放課後には友達と集まって、ミニ四駆を走らせて遊んでいた。

振り返ると、ものづくりは自分の「楽しい」の原点だったように思う。
高校では石巻工業高校へ進学し、電気を学んだ。サッカー部の顧問の先生に溶接を教わり、自分で花壇を作って母にプレゼントしたことがある。
一生懸命に作った花壇を先生に褒めてもらえたことが、とても嬉しかった。
大学へ進学してからは、ガラケー向けのウェブサイトを作ることに夢中になった。ブログを書き、誰かに情報を届けることが楽しかった。
「何をやりたいの?」に答えられなかった日
そして今年の春、ある質問を投げかけられた。
「何をやりたいの?」
その問いに、私はすぐ答えることができなかった。
やりたいことが見つからない人にとって、この問いはとても難しい。なぜなら、それは仕事の話ではなく、「どんな人生を送りたいのか」という生き方そのものを問われる質問だからだと思う。
そこで立ち止まり、自分のこれまでを振り返ってみた。
すると、ひとつの言葉にたどり着いた。
「誇りたいものを作り上げたい」
という思いだった。
私は何を誇りたいのだろう
考えてみれば、学生時代にウェブページを作って遊んでいた頃もそうだった。
ヤフーでニュースサイトの開発・運用に携わったのも、自分が関わったサービスを、多くの人に使ってもらいたかったからだ。
新聞社で地域のニュースを届け続けたのも、地域で起きている誇らしい出来事を、多くの人に伝えたかったからだった。
ただ、ここで言う「ものづくり」は、一人で完成するガンプラとは少し違う。
仲間と作るから面白い
上司、先輩、後輩。営業、記者、エンジニア、デザイナー。さまざまな職種の仲間と一緒になって、ひとつのサービスやプロジェクトを作り上げていく。

その過程が、私は好きなのだと思う。
仲間と一緒に作り上げたものを、自信を持って世の中へ届ける。
その瞬間に、大きな喜びを感じる。



サッカークラブというものづくり
コバルトーレ女川で働いていたときも、それは同じだった。
スタッフ、行政、パートナー企業、サポーター、多くの人たちと一緒に試合を作り上げる。
試合の準備も、スポンサーとの関係づくりも、地域とのつながりづくりも、一人では決してできない。
多くの人の力を借りながら、苦労しながら、選手をピッチへ送り出す。
そこに達成感を感じていたのは、サッカークラブもまた「ものづくり」だったからなのだと思う。
勝つこともあれば、負けることもある。
勝てばもちろん最高に嬉しい。
負けてもまた前を向けるのは、苦労をともにした仲間や、応援してくれる人たちがいたから。

2019年度東北社会人サッカーリーグ1部第2節(5月19日) コバルトーレ女川 2ー2 日本製鉄釜石サッカー部 JFL降格後、開幕戦のいわきFCとの試合で敗戦。2節で引き分け。リスタートをあらためて実感した試合。
私が仕事を続けてきた理由
私はきっと、仲間と一緒に作り上げたものを、多くの人に見てもらいたいのだと思う。
その誇らしさこそが、自分にとっての「自慢したい」という感情の正体なのかもしれない。
そして、それがこれまでの仕事を続けてこられた理由なのだと思う。